毛穴のメカニズム
2019.3.16 スキンケア
毛穴ってどんなもの?
私達の肌は24時間いつでも雑菌やハウスダストにさらされています。
どんなに衛生的な環境にいても完璧ではないため、肌を常に外敵から守る必要があります。
その守る役割を担ってくれるのが、毛穴。
主に肌の保護をするバリア機能や体温調節の役割を持っています。
目には見えませんが、顔には1つおよそ0.2mmの毛穴が約20万個も存在しています。
ここから分泌される皮脂や汗は混ざり合うことで皮脂膜になり、この皮脂膜が肌の水分を保って細菌などからブロックしてくれるのです。
他にも、冬の寒い時などは体温が逃げないように毛穴は収縮し、暑い時には開いて体温を逃す、体温調節という、生きる上で大切な役割も果たしています。
また、毛穴にある汗腺は、汗として体内の老廃物を排出する役割も持っています。
たくさん運動して汗をかくと肌が綺麗になるとよく言われるのは、この汗腺の働きによるものです。
暑い時に汗をかくのは体を冷やすためで、また違う汗腺による働きです。

毛穴が目立つのはなぜ?
毛穴というのはその名の通り、毛が生えているところです。
毛が生えてくるための穴が開いているのかと思われがちですが、実際には穴ではなく皮膚が窪んだ状態になっています。
なぜ窪んでいるのでしょう。
それは、皮膚の下には毛根だけでなく、汗を分泌する汗腺やニキビの原因としても知られる皮脂を分泌する皮脂腺が存在しているからです。
身体のほぼどこにでもある毛穴ですが、体の部位によって毛穴の中で発達している腺は異なります。
例えば、肌が脂っぽくなる要因ともなる皮脂腺で考えてみると、この腺が特に発達しているのは頭皮です。
皮脂が多いと、シャンプーの宣伝などでよく見かけるような、いわゆる髪がベタつくといった状態になります。
ここまで脂が出てしまう場所は、他にはなさそうにも思われますが、実は、顔は頭皮の次に皮脂腺が発達している部位だそうです。
毛穴のつまりや黒ずみなどの目立つ毛穴に悩まされるのは、この皮脂が原因であり、ニキビなどの肌トラブルもまたこれが原因です。
毛穴には毛穴のためのスキンケアを
美しい肌を手に入れてずっと保つためには、肌の悩みに耳を傾け、その悩みに合わせた正しいお手入れを行う必要があります。
自身ではちゃんとケアしているつもりでも、合わない方法の場合、時にはそれがトラブルを引き起こしている可能性もあります。
例えば、毛穴の汚れをきれいに落としたいならクレンジングや洗顔の見直しに加えて拭き取り化粧水を取り入れるなど。また、毛穴の引き締めには効果の高いレチノールやビタミンC誘導体などが配合された美容液を取り入れるなど、自分の肌の悩みに合わせた化粧品を使い、悩みを解決して美しい肌を保ちましょう。



Dr.高須英津子が解説!「3GFとは?」
お肌の"再生力"に着目した最新アプローチ
年齢を重ねると、お肌のハリ・弾力が失われ、小ジワやたるみが目立ってきます。
その大きな原因のひとつが、「成長因子(グロースファクター)」の減少です。
成長因子は、もともと私たちの体内に存在し、細胞の修復や再生をサポートする重要なタンパク質。
しかし加齢とともに分泌量が減少するため、お肌は"再生のスピード"を落としてしまうのです。
そこで美容医療の現場で注目され、スキンケアへ応用されたのが 「3GF」。
これは「3種類のグロースファクター(EGF・FGF・IGF)」を組み合わせた成分で、総合的にお肌の若々しさをサポートします。
3つのGF、それぞれの働き
◆ EGF(上皮成長因子)


皮膚の表面にある細胞のターンオーバーを促進。
古い角質をため込まず、キメの整った明るい印象のお肌に導きます。
美容医療ではレーザー治療後の回復をサポートする目的でも用いられる、信頼性の高い成分です。
◆ FGF(線維芽細胞成長因子)


お肌の真皮にある線維芽細胞を増殖・活性化させ、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸の産生をサポート。
お肌を支える"土台"を強化し、弾力やハリ感を高めます。
加齢によるたるみや小ジワのケアに欠かせない因子です。
◆ IGF(インスリン様成長因子)


細胞全体の代謝を活性化し、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸の生成を促進。
お肌のうるおいやバリア機能をサポートし、紫外線、乾燥、大気汚染物質などの外的ストレスに強いお肌に整えます。
"肌質改善"という観点での役割が期待される成分です。
3GFの相乗効果


それぞれ単独でも効果が期待できますが、3つを組み合わせることで相乗的な働きを発揮します。
•表皮(EGF)
•真皮(FGF)
•細胞全体の代謝(IGF)
と、お肌の多層的なレベルに同時にアプローチできるのが「3GF」の大きな特長。
"表面だけのケア"にとどまらず、土台から整えて若々しい印象をサポートします。
医療からスキンケアへ
本来、成長因子は医療分野で火傷治療や組織再生の研究に使われてきたもの。
その有効性に注目し、美容医療やホームケアへ応用されたのが「3GF」です。
医師の臨床経験に裏付けられた成分だからこそ、年齢を重ねたお肌への信頼度が高いのです。
まとめ
「3GF」は、美容医療から誕生した"お肌の再生力"に働きかける成分。
ハリ・弾力・うるおいを支える多角的なサポートにより、年齢を感じやすいお肌を根本から立て直すことが期待できます。
スキンケアでの継続的な取り入れこそが、健やかで若々しいお肌への近道です。